これから一緒に仕事をすることになった3人が、携帯電話番号を交換しようとした。
赤外線通信できるはず、とそれぞれが携帯電話をいじりはじめたのだが、どうしたらいいのか誰もわからない。
以前、推薦入学を決めた高校生のスクーリングに、同じ学科に入学する初めて会った生徒同士が赤外線通信で電話番号などを送り合っているのを目撃して、こういうことができるのが若者らしさなのだと思ったことがあった。やはり四十代のおじさん3人には不可能であったらしい。
携帯電話のやりかねないことを十分には理解していないこの仲間の一人は、話をしている最中にちょうど地震情報が届いて「なんじゃこりゃ」と不思議がっていた。