備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

竹内薫『99・9%は仮説』(光文社新書)

 学生向け今年の推薦図書はこれ。反証可能性についてここまで易しく書かれている本はないと思う。適当に科学史上有名なネタもちりばめられているし、科学史・科学哲学の大学1年生向けの入門書として、ひょっとすると最適なのかも知れないと思った。あっ、プロはだめだよ。一瞬で読めちゃうので立ち読みで十分。735円払うのも惜しいくらい。(私は買いましたよ。)
 レン・フィッシャー『魂の重さの量り方』(新潮社)の方は、もう少し理科の知識が必要で、内容も複雑。ちょっと難しいかも。ただし、有名な実験は映画でも取り上げられているので、こちらの方が入りやすい学生もいると見た。
 そうそう。仮説演繹法とPDCAサイクルの歴史的な関係を学生に質問されたのだが答えられなかったので、どなたか知っていたら教えてください。