備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

消費者の誕生

 関連商品を買ったりレンタルしたりすると、様々なチラシが付いてくる。もちろんスキンケア製品など実用的なものも多いが、ひな人形、五月人形、それに学資保険など、まだまだ早いと思われるにもかかわらず先を争うように舞い込んでくる勧誘チラシもある。
 また、出生直後向けの商品というものもあることがわかった。ディズニーの出生証明書、手形足形作り、産毛で筆作り、(子ども名義で預金を始めるための)印鑑、といったものである。産後のお母さんのためのダイエット商品まであるところは、抜け目ない。
 さらに、お世話になるとしてもまだまだ先だろうと思っていたベネッセが、生後六ヶ月から商品を用意していたのはちょっと驚いた。たしか、ベネッセは老人ホームもやっていたはずだ。
 現代日本社会に生まれ落ちた限り、ゆりかごから墓場まで、「消費者」と見なされ、マーケティングのターゲットになることから逃れることはできないのだろう。