備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

ギリシア時代のロマン―接木でとがってない唐辛子「ピートン1世」誕生(柳下登)

 遺伝子組み換え作物(GM)の問題を、リスクや安全性といった工学的視点ではなく、人間が育種によって植物を改良してきた「農」の歴史の視点から捉える農学者。出典は「新聞「農民」2003.5.19付」と古いが、初めて知ったのでメモ。ある問題を、科学や技術の問題だと考える人と、社会や思想の問題だと考える人のあいだで、すれ違ってしまうのは、いろいろなところに見られる現象ではあるが。
http://www.nouminren.ne.jp/dat/200305/2003051907.htm
 ルイセンコ学説とGM批判が結びつきうるのは、当たり前のようでもあるが、非常に興味深い。当該文章を見つけるきっかけは『生物学史研究』88号の特集(目次はこちらにアップしました)。