備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

ベジタブルヌードル?

 生協食堂で、いつものように「かき揚げそば」を待っていたところ、学会か何かでたまたま大学にいるらしい東南アジア系と見られる男性に話しかけられた。どうやらベジタリアン
 これはどうだといってラーメンの写真を指さす。食べたことがないので、何が乗っているのかわからない。ただ、厨房の人にダシを聞いたら豚骨だというので、pork soupと伝えると「NO!」。そのうち私の頼んだものが出てきて、これは何だと尋ねられる。テンプラというもので、入っているのはオニオンやキャロットなど野菜だけ(エビは入っていないのである)だと言ったら、同じものを食べることになった。
 後で考えると、カツオダシは大丈夫なのだったか不安。ひょっとすると非常に申し訳ないことをしたかも知れない。
 どのように表現すれば良いのかよくわからないのだが、食のタブーにかかわる感性あるいは食成分にまつわる知識について、自分が非常に無頓着あるいは無防備であることに気づかされた。食べられるものと食べられないものの境界線が明確に引かれ、集団的な合意がなされており、特殊な場合を除いてはあえてこの境界線が越境されることのない均一で平板な食空間で生活しているから、こうなってしまうのだろうか。