学部4年の学生に、都知事選で投票するの初めてですと言われて、「えっ、そう?」と応えてしまったが、よく考えれば(よく考えなくても)当たり前のことだということにすぐ気づいた。初めての投票という緊張感などまったく忘れており、基本的なところで学生感覚がわかっていないことに気づかされた。
ちなみにその学生は、選挙公報を大変面白い読み物としていたく気に入った様子だった。私的な怨恨の発信で紙面のほとんどを埋めている人とか、毎晩8時になると高円寺の南口で話しかけてくれる仲間を待っている人のことだ。歴史を教える先生としては、とりあえず東郷健と赤尾敏という基本を押さえておくよう促した。