http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007052802019601.html
東北大病院で一九八四年に体外受精によって生まれた女性が、二〇〇三年に自然妊娠で男児を出産していたことが二十七日分かった。体外受精児の出産としては、国内初とみられるという。
体外受精を手がけた鈴木雅洲スズキ記念病院長(東北大名誉教授)は「成育は順調で、体外受精で生まれても悪影響がないことの一つの証拠となる」と話している。
生殖技術を利用して誕生した子どもに対する偏見や差別はあってはならないし、そういう意味でホッとするうれしいニュースだと思う。ただし、こういったことがこのような形でニュースとして取り上げられることについては、「子どもができてこそ一人前」という、生殖技術の利用を心理的に強いてきたと言われる価値観がそのまま次世代にまで持ち越されている様子を見るようでちょっと落ち着かない気持ちになる。もし体外受精で生まれた子が親になりにくいということがわかったら、どのような問題になったのだろう?