学務上の担当者であった動物学のH氏、H氏に私を紹介した旧知の科学史家I氏と飲みに行く。
雑食性の博覧強記で、人の知らないことを次々に話題を変えて話すことが常であるI氏は、最近インターネットにはまっているらしく、そこで初めて知った単語を次々に繰り出してきて、私とH氏が知っているかどうかを確かめようとする。私はだいたい知っているのだが、そのことがH氏に疎外感を与えて不安にさせたらしい。説明が難しいのでとI氏が言葉だけ教えて済ませた2つの単語を、H氏は割り箸の紙袋に丁寧にメモして持って帰っていった。ちなみにその2つの単語は「腐女子」と「絶対領域」だ。