「グリーン電力」とは何のことでしょう。どのような発電方式による電力のことでしょうか?
例えば、Wikipediaの「グリーン電力証書」(「グリーン電力」から転送される)の項目によれば、再生可能エネルギー(風力、太陽光など)によって得られた電力のことを言うとされている。決まった定義があるわけではないけれど、普通はそういうものだろうと私も信じていた。
ところが、経済産業省が11日に出したプレスリリース「日本卸電力取引所におけるグリーン電力等の卸電力取引の開始について」(PDFファイル)によれば「本スキームにおけるグリーン電力とは、原子力や水力、風力、太陽光などの発電時にCO2を排出しない電源から発電される電気のことです。」となっていて、何と、一等最初に挙げられているのが原子力だったので少しびっくりした。
そういう使い方もよくあるのかと思って、試しにGoogleで「グリーン電力」を検索してみたところ、これ、これ、これなどが上位でヒットする。どのケースを見ても、グリーン電力といえば、再生可能エネルギー由来のものを指している。 こういったことを考えれば、経産省の用語法は現状の通例に反しており、「嘘、大げさ、紛らわしい」(by JARO)のうち、「紛らわしい」ぐらいにはなるんじゃないだろうか。公正取引委員会が問題にしてもおかしくない。
といっても、単なる定義だし、一般的に「お役所言葉」とは固有の用法をもつものだと言ってしまえばそれまでなのだが。