備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

推薦入試

 週末は推薦入試(1)。 普段より空いている朝の地下鉄の車内。隣に腰掛けた制服姿の女子学生の読んでいる本がいわゆる「赤本」(2)であることは、活字など印刷の体裁からすぐに気づいた。
 何となく気になって、またもう少し目をやったところ、欄外のところに「工学院大学」の文字を見つけた。ひょっとすると今日試験を受けにきた生徒だろうかと考える。
 さらに観察していると英語の試験のページばかりを探して、問題と解答を見比べていることがわかった。最初の方のページに「2008年」と書いてあったので、昨年の版かも知れないと思う。
 そうしているうちにすぐに大学の最寄り駅について、私は立ち上がったのだが、彼女は座ったままだ。ちょっと気になったが、いきなり知らないおじさんに「降りろ」と言われるのは怖いだろうと思ったので、そのままにした。
 ひょっとすると次の駅(3)で降りたかも知れない。あるいは、推薦入試とは全然関係なかったのかも知れない。
脚注:
(1)推薦入試と言っても近頃はいろいろあるけど、まとめて「推薦入試」と呼んでおく。なお、「AO入試」は、「推薦」と呼んではいけない。「推薦」の中には含まれないというのが、暗黙のお約束。
(2)教学社の出版している入試問題集。表紙が赤いのが特徴で「赤本」。余白のとり方にも特徴があるような気がする。解答例はしばしばいい加減だが受験生には信頼が厚いので、その間違いを次々に指摘することで受験生に頼りがいを演出する予備校教師が昔はいた。
(3)初心者はこちらで降りた方が良いかもしれない。大きな駅。