備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

非常勤授業終了

 25日、26日は茨城大学の集中講義。27日は東京大学教養学部前期課程の講義。これで、今年度の授業はすべておしまい。
 茨城大学の生協食堂ではEdyが使えることに注目。どうやら学生証にデフォルトで付いているらしい。都心大学はやっぱり交通系カードかと思うが、定期と一体化できないと2枚持ちになってやっかいなこともある。Edyも良い候補じゃないだろうか。聞いたところでは、茨城大の学生は(地方国立大学というのはだいたいそういうものだが)、多数が大学周りに住んでいて、自転車で通っているとのことだ。定期券は持ってそうにない。
 ところで、工学部生と理学部生の授業に対する反応の違いについて、今回茨城大学での授業に対するコメントを読んでいて発見したことを一つメモ。
 理学部生には、大学で勉強していることと社会(ここで言う「社会」とは研究・勉強に対して外の世界のこと)との関係を(あるいは関係があまりにもないことを)発見するという、工学部生なら踏まなくて良い気づきの段階があるということだ。工学部の学生は、「社会から求められる仕事」をするのが当たり前だという雰囲気の中で4年間を過ごす。(いや、そんな仕事を求めている「社会」の方が間違っているかも知れないよということを、多分私なんかはあちこちでにおわせるような話をたくさんしている(妨害工作?)のだが、それでも解決すべき問題(研究課題)の多くは学問の「内」からじゃなく「外」から来るものだと考えること自体は間違っていないと思う。)だから、自分の勉強していることと社会との関係について想像することは、あらかじめできている。
 別にどちらが良いとか悪いという問題ではないのだが。また、本当は学部ではなく、水戸と東京の違いなのかも知れないのだが。