備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

慣れの問題

 授業3週目。まだ新しい教室には慣れないでいる。一番慣れないのは、人の動きがないことを感知して蛍光灯を切るセンサーだ。
 学生がいなくなったことを確認して教室を出るとき、教室全体の蛍光灯が点いたままにして出ることになる。教卓のスイッチで消してから出ようとしても、教卓から出口まで自分が動くと点いてしまう。「しゃがんで動く」と「すばやく動く」を試したが、失敗した。センサーはなかなか優秀で、簡単にごまかしがきかないようだ。(どこにあるか見つければまた対策の立てようがあるかも知れないが、まだ見つけていない。)
 もちろん私が出たらしばらくして蛍光灯が消えることは頭ではわかっているのだが、それでも気にならないといえば嘘になる。でも、きっとあと何週間かしたらこれが当たり前になるに違いないという確信もなぜかある。
 似たようなものに、自分でボタンを押さなくても、立ち去れば水が流れる男性用トイレがある。最初は確かに慣れないかも知れないが、そのうち当たり前になっていった。しかし、これは目の前でちゃんと流れるのが見えるから安心できるのだろう。もし、大きい方のトイレで用をたして、自分がドアから出てドアを閉めるまで水が流れないとしたら、やっぱりそのまま立ち去ることはできず、水の流れる音くらいは確認したくなるのではないのではないだろうか。そうすると、自分が出た後電気が点きっぱなしになっている教室があることを、どれほど恥ずかしいと感じるかという問題なのだろうか。