備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

成績入力

 ネット上で学生の成績を入力しながら考えた。入力して確定した成績がただちに、学生の成績表(既に学生たちはポータルサイトで自分の成績を見ている)に反映するシステムも、(制度的にはともかく)技術的には可能になる。少しずつ科目の成績が増えていくのは、一度に全科目の成績を知るのと比べてどうなのだろう。通知表を開いて一瞬で成績を知るあのドキドキの代わりに、時間をかけてジワジワと学生を苦しめるようになるので、あまり良くないだろうか。何度もサイトを開いてみるのは面倒なので、科目一つ一つの成績が入力されるたびに「○○の成績が出ました」というお知らせメールを送ることも可能かも知れない。教員の立場からすると、すぐに成績をつける先生となかなか成績を出さない先生の差が明確になるという変化が起こる。成績評価の迅速さもまた授業評価の対象になりうる。発表が遅いと、成績を早くつけて下さいというメールを教員に送る学生もきっと出てくるだろう。他方で、もしかすると教員と学生のあいだに立たされる教務課の方の苦労は減るのではないだろうか。