備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

杖は2本持てない

 小さい頃からの欠点は、大人になってもずっと治らない。せいぜい、隠すのがうまくなるだけだ。
 忘れ物が多い自分を、どうにか飼い慣らしてきた。いつも忘れ物をしそうだと意識するようにして、出かけるときの荷物は1つにまとめるとか、物から手を離さなければいけないときには後で必ず気づきそうな場所に置くとか、そういう工夫をこらすことで、忘れ物は減っていった、と思う。
 学会の最終日の朝。まるめて長い筒の形になったポスターと傘という、2つの細長いものを持って帰らなければならないことに気づいて、これは忘れそうだと思った。その後、これらを両方忘れずに持って帰るのは自分には不可能だとすら思えるようになった。
 その結果、大切なポスターだけは忘れずに持って帰ることができた。なお、なくしてもそれほどくやしくない安い傘を持つというのも、私の考案した一つの工夫である。