備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

女性専用車両

1限開始少し前、教卓で準備していると、女子学生が近づいてきて、走り書きの小さなメモを見せました。「ちかんにあって気持ち悪いので保健室に行きます」。

別の学生は、駅から大学まで歩いてくるとき、人の流れが途切れたところで、いきなり知らない男性に声をかけられ、壁際に追い詰められたそうです。「電車で見て可愛いと思ってずっと付いてきたんですけど、メールアドレス交換してくれませんか」

都心の大学で教えて体験したことです。私が知りえていることは、氷山の一角に過ぎないのでしょう。いずれもちょっと前の話です。

安心して通学・通勤する権利の方が、乗れる車両を一つ増やす権利より、ずっと大事にされるべきなのは自明ではないでしょうか。

岡山化する日本

日本の岡山化が止まりません。大学関係のいろんな人から、加計学園に続いて、Benesseも、「あれ、岡山ですよね」と言われます。社会を親密圏の拡張と見なす論理に基づけば、中央とのつながりという社会資本をもった有力者が税金を優先的に使うのも当然ということになります。お花見だってそうです。

天満屋(*)の社長が知事を勤めるのが自然であった岡山県です。今や日本全体が岡山化しているのである。そう考えて何となく腑に落ちました。お正月に見ると懐かしくも憎めないと思ってしまいがちな光景ですが、でも間違っています。

(*)岡山の百貨店。50年前の地元民の中には世界最大の小売店と信じる者がいた。

複製技術

美空ひばりのAIに対する憧れと批判には、体細胞クローン技術に対するそれらと同型のものがあるように見えました。失った存在を取り戻すことで生命の固有性と有限性を超えていこうとする技術への憧れとそれを実現しようとするテクノロジーへの批判です。終わりがあるからこそ大切な存在に対する思いを、かなわないものとして願うだけにしておく謙虚さを失ったとき、次に訪れるのはさらなる絶望かも知れないと思います。

謹賀新年

お正月明けに出すべき原稿や書類に取り組んだ大晦日でした。お正月も、新年のご挨拶と家族行事以外は、買いためた食料品に頼りながらの通常営業です。ふとつけたテレビでは、BSの放送大学が「社会学入門」を普通に流していて、同じペースで歩む仲間に見えました。

年末

大学に行かない範囲で、いつもの生活をしています。スーパーが混雑し、食品の配置がいつもと違い、普段売っているものが売っていないので迷います。スマホに市内局番3340から着信があり、まだ何か重要な残務があったかと思いましたが、大学の隣の郵便局からでした。(それもやっぱり仕事ですが。)

シンデレラの時間に仕事をしていたら見てしまった不思議な光景の写真を残しました。未来のファイル(名前はマスクしました)が存在することになっています。

f:id:hayashi9192:20191227000534j:plain

 

ヒューマニズムとは何か

理系の学生さんたちが、「数学的帰納法」のことを略して「帰納法」と言うのは、ちょっと違和感があるけれど、まあ仕方がないかなと思っていたけれど、授業で「トランスヒューマニズム」を扱ったら、「ヒューマニズム」と略されてしまい、まず「ヒューマニズム」という由緒正しい概念があることから教えるべきではなかったかと反省する。

bangohan

さっきまで晩ご飯のカレーを作っていたのですが、ルーがないことに気づいて、帰りに買ってこようとしても絶対忘れるという自信があるので、外部メモリ(含人間)を利用しようと、Slackの家族グループのbangohanスレッドにリマインドを促すコメントを残しておき、その上ここにも書いて忘れないようにしておきますね。

ルーの買い置きがなくなった理由は、最近メインで使うネットスーパーを変更したけれど、お気に入りにまだ登録していなかったからと気づいたので忘れないうちに登録。