備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

てまえどり

 コンビニでおにぎりを選んでいたところ、商品補充に来たアルバイト(だと思う)の高齢女性が、わかめおにぎりだったら新しいのあるわよ、新しい方がいいでしょ、と言いながら私のかごに手を入れて、入荷したての新しいおにぎりを置いて、古い方を棚に戻した。

 すぐ食べるので賞味期限的には問題ないです、フードロス削減のために「てまえどり」を心がけるようにしています、セブン&アイ・ホールディングスは環境宣言を策定して社会課題に積極的に取り組む企業を目指しているのではなかったのですか、就業者がそういった理念を共有していなくて良いのですか、といった言葉が思いかんできたのだが、私は親切に抗することができず、なされるがままに新しい方を購入しました。

『私的所有論』

私の好きな特徴的な一節を思い出し、ご冥福をお祈りします。「もっと積極的に言えば、人は、決定しないこと、制御しないことを肯定したいのだ。人は、他者が存在することを認めたいのだと、他者をできる限り決定しない方が私にとってはよいのだという感覚をもっているのだと考えたらどうか。自己が制御しないことに積極的な価値を認める、そのような部分が私達にあると思う。」(立岩真也『私的所有論』(勁草書房、1997年)109頁)

定期試験の注意事項

教室で一斉にパソコンで解答する試験が出てくると、逆に紙で試験をやるときの注意事項の明記が必要かもしれない。「この試験では、白い紙の表面に答案を書きます。読み取り可能な文字等が筆記できる用具(黒の鉛筆等)を各自必ず持参して下さい。」などだろうか。紙面に書いた文字を消去するためには、消しゴムという別のアイテムを入手する必要があるというのも、考えてみると不便なことだ。

未来の書籍

 学生のレポートで、紙の本の参考文献に「閲覧日」が添えられていた。

 ウェブ上の資料の場合はURLとともに閲覧日を書くように指導しているのだが、紙の本の場合は書かなくても大丈夫だと伝えるため、インクがしみこんだ紙の束をリリース後に修正することは難しいという理由から説明しようとして、もしかするとこれを書いた学生の頭の中では手に取って読める本を遠隔で修正することが可能な未来が思い浮かべられているのではないかと考えた。そのときには、私のこの指摘は間違いになっているだろう。未来人との対話に気を遣う毎日である。

もの言う技術者たち

昭和(平成)時代の技術者が、サラリーマン生活を続けながら、企業の壁を越えて集い、技術と社会の問題を議論し、匿名で企業を批判する文章を発表した。水俣病、スモン薬害、狭山事件鑑定、福島原子力事故など重大事件をめぐって、限界ある努力を惜しまなかった技術者がいた。「秘密結社」として振り返られる「現代技術史研究会」関係者への今しかできないインタビュー。 

www.tarojiro.co.jp

週末大学が停電のため、レポート課題の締切を週明けに延長し、日曜日に読めた本。

もうすぐ7月

授業期間中はいつもそうですが、本日の授業の時間配分をどうしたら良いのかとか、レスポンスシートにあった学生の鋭い質問にどのように答えたら良いのかとか、オンラインテストで正解率の低い問題がある原因は問題文がわかりにくかったからではないのかとか、今朝コロナで連絡をして授業に出られない(オンラインでも)という学生はよっぽど高熱なのだろうかとか、問い合わせに返信をくれない学生に二度目のメールをどのタイミングで出すのが良いのかとか、そういうことばっかり考えています。10週目がもう少しで終わると、あと1ヶ月と少し。

マイナ保険証

 本日子どもを病院に連れて行ったときに、マイナ保険証読み取り機を使用している人を初めて見かけたのですが、顔認証に手間取り、最後は生年月日を口頭で言わされていました。何が起こったのかよくわかりませんが、まだ使わない方が良さそうな感じがしてしまいました。