備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

洋食屋バルン

 工学院大学の八王子校舎ができた40年ほど前に大学そばに開店し、メニューや内装等がほどんど変わらずにいる洋食店というところに行って昼食を食べてきた。八王子で昼食をとることはあまりないし、ほとんどが地下の売店でサンドイッチか、そうでなければ生協食堂なので、外に出るつもりはまったくなかったが、たまたま昼過ぎに同僚と遭遇したため行くことになった。
 店は、居宅の道路に面した側を店舗利用しているタイプの建物で、その外見からすでに懐かしい雰囲気が漂っていた。店内は、カウンターの他にテーブル席がいくつかある。テーブルは4人がけで、昔風のゴワゴワしたビニールのクロスが敷いてあった。お冷やの入ったコップは、使い込まれており、透明とは言い難い。壁面には誰かの絵やお土産らしきお面などが乱雑に飾られており、床には観葉植物がところ狭しと置かれている。カウンターには週刊誌が何冊か適当に積んであった。
 店内に貼ってあるメニューの「ミルクコーヒー 150円」「コーラー 250円」「ソーダ水 250円」「スープ 30円」といった表記に見とれていたが、昼食を食べる目的で来たことを思い出す。気を取り直し、店名を冠した「バルンライス」を、もう来ることもないかも知れないこの店で食べるべきものはこれしかないと考えて注文した。
 楕円形の皿に盛られたピラフ。その頂点に目玉焼き(卵は推定MSサイズ)。さらに千切りキャベツと紅ショウガが添えられていたものだった。与えられたスプーンだけで食べるのは難しいように思えたが、これはテーブルに置いてあるソースを全体にかけて混ぜて食べるものに違いないと判断し、そのようにしてみた。
 行きつけている同僚によれば、「ステーキ 3000円」という、他の商品と比べると飛び抜けて高いメニューが一応書いてあるものの、これは通常はやっていないそうだ。さらに、その同僚に連れられて店の裏手に回り、店主が飼っているリクガメ(名前は「リクちゃん」、体重20kg)を見せてもらった。多分、ケヅメリクガメ。