備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

宅配店のイートイン

 近所の某チェーン宅配ピザ屋さんが昨年移転して、新しいお店になりました。内装工事中から気になっていたのですが、カウンター前のスペースが広く、テーブルと座席があるように見えます。宅配ピザ屋さんなのに、店で食べられるんだろうかと、ちょっと思いました。
 新装開店後してから、ピザを店舗に取りに行った際、確かめたところでは、誰も座って食べている人はおらず、待っている人が座る席だろうと確信しました。しかし、その後、様子は一変します。テーブルの上に紙ナプキンが置かれたのが印象的で、それとともに店内で食事をする様子が一般化しました。何度も訪れる人は、ためらいがありません。また、他の人が食べていると安心して食べることができます。最初は存在しなかった、店で受け取ったピザを食べることができるテーブルというアフォーダンスが生まれました。
 疑問なのは、最初から店内飲食可のつもりだったら、どうしてそのことがわかりやすい構造や情報を整えなかったのかということです。それとも、待ち合い用に作ったテーブルが、なし崩して的にイートインコーナーになってしまったのでしょうか。前を通るたびに、店内で食べている人を目撃しますが、私はまだ店内で食べたことはありません。食べようとすると、少し気が引けてしまうと思います。