備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

一層肩身の狭くなる「コンピュータ」

 マイクロソフト製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について 〜 新しい長音表記ルールに順次移行 〜
 http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3491
 5号館のつぶやきさんのブログを通じてニュースだが、これは大変困ったことになった。
 これからはマイクロソフト社も、「コンピュータ」ではなく「コンピューター」を標準と決めるらしい。
 今でさえ、所属学科名の「コンピュータ科学科」を、間違えて「コンピューター科学科」と書いてしまう学生が後を絶たない。1年生ではむしろ間違えていて普通なくらいだが、3年生でも間違えているのを何回か見たことがある。自分の所属学科の名前が正しく書けないというのは不思議なことだが、ついつい「コンピューター」と書いてしまう気持ちはわからないでもない。多分、学科名以外のところでは、コンピューターと書いたり言ったりしているのだろう。その勢いがたった一画の長音記号としてそのまま出てしまうのも無理はない。「コンピュータ」という語の使用頻度が減少していけば、この間違いはいっそう増加するに違いない。そのうちアナクロな名称と見なされるかも知れない。
 ちなみに文科系の同僚某先生も、創設3年目になるこの学科の名前が「コンピューター科学科」ではなく「コンピュータ科学科」だということを、作成した書類上に誤った表記があるという私の指摘を通じてやっと知ったところだ。
 私は、語尾をだらしなく伸ばさない抑制の効いた感じの「コンピュータ」がけっこう好きだったりする。