備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

科学技術政策に市民の声をどう届けるか

科学技術政策に市民の声をどう届けるか (科学コミュニケーション叢書)

科学技術政策に市民の声をどう届けるか (科学コミュニケーション叢書)

 人の集め方、説得の仕方、会場の選び方、説明の仕方、会議の運営の仕方など、参加型手法のノウハウというか実際にやったことを伝えるのはとても難しいものだと思う。もっと若松さんの思いを記してもよかったのではという気もした。公開可能な記録なら、いくらでもウェブページで提供できるのだから。
 参加型手法のイベント運営については、私なりに参与観察をして、いろいろな立場の人のいろいろな思いが交錯すること、それゆえの難しさがたくさんあることを知ることができた。「市民の声を科学技術政策に届けたい」という思いもまた、そういったいろいろな思いの一つに過ぎないという形でことは進んでいくしかない、ということも思い知らされたことの一つだ。