最先端医療紹介みたいな本を読んでいると、途中までおもしろく読めるのだが、だんだんつらくなってくることがある。この研究は、ほらこんなに役に立つんだよ、もっと進めなきゃだめだよというプロパガンダがあからさまになってくるところが気になるからだろうか。いや、多分それだけじゃなくて、おもしろがって読んでいた自分が「共犯者」のように思えてしまうからかも知れない。というより、「共犯者」であるという事実をつきつけられるからだろう。問題はどんな共犯者になれるかということでしかないのだろうと思う。
今週の図書新聞