昨年まで初日の最初の時間が「公民」だった。この最初の時間から受験する生徒の数は非常に少なかった。したがって写真票回収などの手間もあまりかからず、不正行為防止もしやすく、おそらくよく慣れた監督者にとっては退屈とも言える時間であっただろう。
しかし、そういう退屈な時間となる科目を最初に配置したことには、おそらく意味があった。監督者が不慣れであっても何とかマニュアルどおりできるし、もし何かミスがあっても挽回しやすい。昨年までの時間割編成は、安全対策上よく考えられたものだったのだ。
と、今年のトラブルのニュースを聞いて気付いた。
個人的には、こんな試験は早くなくなってしまえば良いのにと思ってはいるのだが、年配者が○○年度の試験のときは雪が降って・・・などと思い出を共有し、同年代であることを確認したりする様子は、今後いっそう微笑ましさを増していくのかと思うと、さほど遠くない将来、廃止しがたい国民的行事の域に達するかもしれないと予想する。