備忘録

科学技術論を専門とする大学教員・研究者である林真理の教育、研究、生活雑記。はてなダイアリーから移行してきました。

地上と地下を区別する

 18歳のときに東京に来て、何が多いのに驚かされたかというと、人やビルといった、当初から予想のついたものではなくて、「坂」だった。これは、関東平野も似たようなものだろうと信じていた、水田・埋立地域出身者の偽らざる感想だ。特に「渋谷」という、その名まえのとおり、谷底に駅がある町となじみになったからかも知れないが。
 ところで、渋谷と同じように、新宿もまた坂が多い。そのため、JR駅のホームから階段を降りて、地下出口から出て、まっすぐ西に地下街を歩いて行くと、いつの間にかそこは地上なのに、同じJR駅のホームから階段を上がって南側に出ると、そこもちょうど地上だったりする。3次元的な理解が必要なため、混乱を招く。
 そういうものだと割り切れば、どのビルが、どのフロアを何階と名乗ろうが、それはそのビルの勝手だとも思うのだが、インターネット通信をするため電波の入りやすさの目安に、地下にあるかどうかを気にする向きには、ちょっと気になってしまう。具体的に言うと、ルミネ1ビルの「カフェアマティ」は1階と名乗っているのにwimaxの電波が入らず、他方でルミネエストの「BERG」は地下1階なのにちゃんとつながったということだ。2013年夏の調査結果。Wimaxとカフェの名前で検索をかけてくる人がきっといると信じる。
 段ボールはあと十数箱まで片付けたけれど、本を本棚に並べたというより、とりあえず箱から出して本棚に置いたというのに等しい。先は長い。