退職者の挨拶を聞いているうち、自分がその年代になったときのことを考えてしまう。それまでに何ができるだろうか、と。
自分の年齢(そういえばつい先日43歳になった)を自覚しながら周りを見渡すと、学生たちが皆一様にまぶしく見えてきた。
エレベータの中で見かけた、就職活動中なのか慣れないスーツ姿の学生も。1階のフロアで楽しそうにロボコンの準備をしている学生も。白衣姿で実験道具を運んでいる学生も。
過去のことを思い出してしまい、自分が通り過ぎてきた時間をなぞっているようで、胸が痛む。あの頃の自分を励ますように、応援したい気持になる。