"Hormonal Therapy"(日本語では「ホルモン療法」等)という言葉があって、要するにホルモンを投与する治療法などがまとめてそう呼ばれており、実体としては様々なものを指しているらしいのだが、このたび脳死の人に「ホルモン療法」が行われていると書いてあるものを見つけたので、ちょっと気になって少し詳しく見てみた。そしてわかったのは、この場合の「ホルモン療法」とは、脳死状態になると減少するコルチゾールやインスリンなどのホルモンを脳死の人に投与することによって、臓器が傷むのを防ぎ、臓器が移植可能な状態をできるだけ長く保ったり、あるいは移植後の経過を向上させたりすることを指しているということだった。いったい誰に対する「治療」なのだろうか。