最近のことではなく、子どもがまだ小さかった頃、せいぜい2歳くらいまでのことだが、男が子育てしている様子を示すと得することが多いと感じたことがあった。
近所の道ばたや商店街で、ちょっと困っている様子を見せると、助けてくれようとする人が出てきた。たいていは、少し年配の女性だ。「最近は男の人もたいへんねぇ」と声をかけられることもあった。もしかすると私が男だから助けようという気になったのかも知れないと考えると、男であることによって得をしているということになる。私が困っている様子を見て、「あらあら」なんて言いながら手助けしてくれようとするおばさんたちは、もし私が女だったら「そんなこともできないのか(近頃の母親は・・・)」と非難するような目つきを向けているかも知れないというのは、考えすぎだろうか。